エビングハウスの忘却曲線で知られるように、記憶というものは時間とともに薄れていき、やがて思い出せなくなる(=忘れる)ものです。
心理学の世界にはレミニセンス効果というものがあります。
時間に対して忘却量が多くなるとは言い切れないというもので、これを学習法に活かすといいよーって話です。
「寝る子は育つ」というのもこの心理効果を示しているのかもしれません。
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レミニセンス効果とは
レミニセンス効果とは
ざっくり言うと
覚えた直後よりもちょっと時間を置いたほうがむしろ思い出しやすいんじゃね?
と言うものです。
直感的には微妙な説のように感じるかもしれませんが、心理学分野で色々と研究されてきた結論の一つです。
レミニセンス効果は、大きく2つに分類されます。
ワード・ホブランド効果
バラード・ウィリアムズ効果
ワード・ホブランド効果
比較的短期に起こるレミニセンス効果です。
数分レベルで効果が見られるもので、覚える内容単体に意味のないものに効果が発揮されます。
(英単語とか、歴史の年号とか)
心理学研究では無意味綴りというものがよく使われます。
バラード・ウィリアムズ効果
比較的長期に起こるレミニセンス効果です。
数日レベルで発生するもので、主に文章やストーリー性のあるものについて効果が発揮されます。
映画の内容とか、鑑賞直後よりも後日の方がよく思い出せたりするものなのです。
レミニセンス効果と睡眠
レミニセンス効果が発生するのは、学習(銘記)から思い出す(想起)までの間に、脳の中で覚えた内容の整理が行われるからだと考えられています。
この脳内での情報の整理が活発に行われるタイミングはご存知ですね?
そうです。
睡眠
寝ている間に脳内の情報の整理が行われます。
アメリカの精神医学者ロバート= スティックゴールド曰く
何か新しい知識や技能を身につけるためには、覚えたその日の十分な睡眠が欠かせない。
そうです。
要するに勉強したらちゃんと寝寝ようね。ということですね。
これが寝る子は育つの正体です。
睡眠に着目した効果的な学習法
ハーバード大学のスティック・ゴールドらによれば、学習後の睡眠時間は6時間から8時間程度が良いとされています。
さらに就寝前15分から30分くらいがいわゆるゴールデンタイムとのこと。
しかし、もっと面白いのはドイツのデュッセルドルフ大学のラール・オラフらの研究で、なんとわずか6分の仮眠でも記憶定着の効果が見られるというものでした。
つまり学習法としては
勉強したら寝る。
夜は6時間から8時間の連続睡眠をする
昼でも6分以上の短時間仮眠をとる
というものです。
新撰組の 悪・即・斬 ならむ 学・即・眠ですね。
というか、学習法というより睡眠法になっている?
まとめ
今回のまとめ
[レミニセンス効果]
記憶定着には時間がかかることがある。
ワード・ホブランド効果は無意味な内容に対して短期に効果あり
バラード・ウィリアムズ効果はストーリーにたいして長期に効果あり
[勉強法]
寝る前15分〜30分の間は勉強のゴールデンタイム
夜は連続で6時間〜8時間眠る時間を確保する
昼でも勉強後は6分以上仮眠をとる
終わりに
私も学生の時は一夜漬けをよくやったものですが、やはり効率が悪い勉強法だったのですね。。
社会人になってから無茶な勉強をせずにきちんと眠る時間を確保するようになったのですが、これでちょっと難しめな資格も取ることができました。
効率よく記憶に残る学習法があれば誰しも取り入れたい物だと思うので、また面白いものがあればどんどんご紹介しています。
それではまた。
しまふくろー